口・喉・首の症状
口内炎
口内炎は、口の中にできた炎症の総称です。さまざまな原因で起こり、全身疾患のひとつの症状として起こることもあります。
口内炎ができると、極端に熱いもの、冷たいものがしみたり、食べ物が接触しただけでも痛みが強まり、とても食事をとることができない状態になることがあります。
口の中のどこにできているか(歯ぐき、唇、舌、上あごなど)、多発していないか、繰り返していないか、治りにくくないか、などを総合的に診察して判断してもらう必要があります。
舌がただれる・舌がしみる
舌に潰瘍ができると、舌の表面が凸凹したり、えぐれて、食べ物や飲み物がしみるようになります。舌癌のこともあります。また、舌や口の中がしみる場合は、舌炎などの口腔粘膜の炎症(口内炎)が起こっていると考えられます。
舌が盛り上がる場合は、腫瘍の疑いがあります。舌の腫瘍には、良性腫瘍と悪性の癌がありますが、舌癌の場合、舌の横側や舌根部(付け根)などに発生しやすく、舌の付け根に癌ができて盛り上がると、ものが飲み込みにくいという症状も見られます。
喉が腫れる
喉の腫れで、一番多いのは扁桃炎によるもので、痛みも伴います。咽頭や扁桃ではなく、別の部分が腫れて、喉が腫れたように見えることもあります。例えば、耳の下のリンパ腺が腫れると、喉のあたりが腫れて見える場合があります。
喉が痛い
喉の痛みがある場合は、ほかに症状がないか確認します。また、喉の痛み方を調べることも大事です。例えば、喉のどこが痛むのか、何もしていなくても痛むのか、あるいはものを飲み込んだ時に痛むのかといったことについて調べていきます。
喉の痛みのほとんどは、咽頭炎や扁桃炎によって起こります。それ以外では、耳の下のリンパ腺の腫れによる痛みがあります。この場合は、耳の痛みと感じることもよくあります。そのほか、急性喉頭炎でも喉の痛みが起こります。
喉の乾燥感
乾燥感とは、「いがらっぽい」とか「喉が乾きやすい」と感じる症状です。喉がいがらっぽくなるのは、大体が炎症によるものですが、鼻の疾患が原因で起こることもあります。
喉が乾きやすいという場合は、唾液の分泌が低下するシェーグレン症候群や糖尿病の疑いもあります。
喉の異物感・ものが飲み込みにくい
喉に異物感がある場合には、咽頭や喉頭、食道に何らかのできものや異物があったり、あるいは炎症が起こっていることが考えられます。また、咽頭癌や食道癌などでも、喉にものが引っかかっているような違和感があります。逆流性食道炎など消化管の疾患が喉の症状から見つかることもあります。
検査をしても特に異常がないのに、喉に何か引っかかっているように感じる場合は、咽喉頭異常感症が考えられます。
甲状腺やリンパ節など首の器官が腫れたときに、この症状がはじめて出ることもあります。
ものが飲み込みにくい場合は、咽頭・喉頭にできものがあるか、食べ物がつかえている可能性があります。唾液の分泌が低下しても飲み込みにくくなることがあります。
声がかすれる・声が出しにくい
カラオケなどで大きな声を出しすぎた時に、一時的に声がかすれるのは炎症を起こしている可能性があります。
そのほかにもポリープや結節といった「できもの」で声がかれたり、声をだす声帯そのものが変化して起こる声かれもあります。
声帯を動かす神経が麻痺をしている場合や、喉頭癌が最も注意しなければならない疾患です。
いずれも診察を受ければすぐに結果が判ることが多いため、受診が勧められます。
いびきをかく
いびき自体は命にかかわりませんが、いびきと呼吸停止を伴う睡眠時無呼吸症候群の場合は、高血圧や心臓病などにつながるおそれがあるといわれます。いびきの原因は、主に鼻腔や口腔にあり、鼻中隔弯曲症や鼻茸(はなたけ)、慢性副鼻腔炎、扁桃肥大、アデノイド増殖症などがあると、いびきをかくようになります。
味がわからない
味覚障害の多くは、味を感じ取る味覚細胞が傷害されるために起こります。その原因として、亜鉛の欠乏や舌炎など口腔内の炎症が指摘されています。
一方、舌の先や上顎の部分だけが、味を感じないというように、味覚障害が舌の一部分に起こっている場合は、脳腫瘍の疑いもあります。また、味覚神経が内耳道を通っていることから、聴神経腫瘍の症状として、味覚障害が現れる場合もあります。
首が腫れる
くびが腫れる病気には様々なものがあります。
- 何が腫れているのか(リンパ節なのか、甲状腺なのか、耳下腺なのか、顎下腺なのか、など)、
- 腫れている原因はなんなのか(炎症や腫瘍など)
- どう治療したらいいのか(経過観察や内服治療、点滴治療、精密検査など)
を的確に判断し、必要があれば治療可能な病院をご紹介して、迅速に治療して頂けるように致します。